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個人経営の飲食店開業資金は?準備や必要な届け出・申請について

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個人経営(小さい)飲食店の開業までにかかる費用や、必要資金。資金調達方法や各種補助金制度のまとめ、開業までに必要な資格や届け出についての解説記事になります。

目次

個人経営の飲食店開業に必要な資金

個人で飲食店を開業する際、どの程度の資金が必要になってくるのでしょうか?

一般的に、個人経営だと10席以下の小さな飲食店となることが多いです。本記事では席数が10~20席程(10~20坪前後)の飲食店を個人経営の飲食店の基準として考え、開業資金とその内訳をみていきます

開業に必要な費用は1000万円前後?

小規模飲食店の場合、開業費用は平均で1000万円前後となります。

開業に必要な費用は大きく分けて4種類ありますので、費用の内訳を詳しくみていきましょう。

開業資金の内訳
  1. 物件取得費・・・賃料の約10ヶ月分
  2. 内装工事費・・・10〜80万円/坪
  3. 諸経費(備品、初期仕入れ、広告費等)・・・50〜200万円
  4. 運転資金・・・約6ヶ月分の固定費

物件取得費

物件取得費とは「物件の契約にかかるお金」のことです。具体的には保証金や仲介手数料が物件取得費にあたります。保証金の相場は賃料の約10ヶ月分です。さらに仲介手数料、礼金、前家賃などがそれぞれ賃料の1ヶ月分程かかってきます。

1ヶ月の賃料を15万円とすると、195万円はかかることになります。個人でマンション等を借りるときとは違い、比較的大きな金額となりますので注意が必要です。

内装工事費

内装工事費とは「店舗の内装(壁・天井など)と設備(ガス・空調・厨房など)の工事にかかるお金」のことです。内装工事費の坪単価は10〜80万円となっていますが、これだけ相場に幅があるのは業種や物件の種類によって金額が変わってくるからです。

例えば飲み物中心のカフェと、ダクトが必要な焼肉店では設備に大きな違いがあるため、内装工事費も差が出ることは想像していただけるかと思います。

なお飲食店の場合、内装のなかでも特に厨房機器に費用がかかります。代表的な厨房機器の費用相場をまとめましたので参考にしてください。

10~20坪前後のお店で厨房機器を新品で購入した場合、パン屋さんや焼き肉店などの業種を除き、代表的な機種だけで100万円~300万円程の費用がかかります。設備工事は別途となりますし、パン屋さんではオーブン代費用、焼肉店なら無煙ロースターやダクト工事費用、スイーツ店などではミキサー類、カフェならコーヒーマシーン、ラーメン・うどん・そば店ならゆで麺機や製麺機など業態や業種によって必要な機器や設備工事の内容も大幅に異なってくるため、坪単価にも大きな幅が生じます。

厨房機器費用相場
冷蔵冷凍庫30〜80万円
製氷機20~50万円
ディスペンサー10~50万円
調理台・シンク・棚・シェルフ類10〜50万円
食洗機40〜60万円
ガスコンロ5~20万円
フライヤー10~20万円
冷蔵ショーケース10~30万円
ゆで麺機10~20万円
焼物機10~20万円
※機械の台数や大きさ、種類によって異なります。

諸経費

備品は店舗の種類にもよりますが、初期仕入れは相場として売り上げ予想金額の30%〜40%といわれています。
他にも忘れがちなのが広告費です。「内装等にお金をかけすぎて広告費が残っていない」というのはよくある失敗です。オープン後しばらくの売り上げはオープン前の宣伝に左右されますので、予算を残しておきましょう。

運転資金

店舗のオープン後、すぐに初期費用を回収できるわけではありませんので、運転資金を残しておく必要があります。相場として固定費の半年分は残しておくとよいとされています。

飲食店開業に必要な資格・申請・届け出について

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必要な資格取得先
食品衛生責任者保健所(講習を受けて資格を取得。詳細は管轄の保健所で確認)
防火管理者※1消防署(講習を受けて資格を取得。詳細は管轄の消防署で確認)
※1.収容人数が30名以上の店舗の場合は「防火管理者」必要です。
必要な届け出届け出先
食品営業許可申請保健所
個人事業の開業届税務署
防火管理者選任届消防署
防火対象設備使用開始届消防署
火を使用する設備等の設置届消防署
社会保険の加入手続き社会保険事務所
労災保険の加入手続き労働基準監督署
雇用保険の加入手続き公共職業安定所
深夜酒類提供飲食店営業開始届出書警察署
風俗営業許可申請警察署

食品衛生責任者

食品の衛生管理に関する資格の一つです。
飲食店を営業する場合、必ず1人以上の食品衛生責任者を配置しなければなりません
食品に関わる施設では基本的にこの資格が必要となります。

主に製造・加工を行う施設で必要になる「食品衛生管理者」という資格もありますが、製造・加工を行わない飲食店の場合は「食品衛生責任者」の取得のみで大丈夫です。
ただ食品衛生管理者の資格を持っていると、食品衛生責任者を兼ねることができます。

食品衛生責任者の資格取得にかかる費用は都道府県ごとに異なりますが、1万円程度のところが多いです。
東京都の場合、講習の受講料は1万2千円、学歴に関係なく17歳以上の方(高校生以外)であれば誰でも取得できます。

参照:一般社団法人東京都食品衛生協会

参照:公益社団法人 宮城県食品衛生協

防火管理者

店舗の防災管理上必要な業務を行うことを目的とした資格です。
基本的に30人以上収容できる建物では、必ず1人選任しなければなりません

防火管理者資格には甲種と乙種の2種類があります。
甲種はすべての建物で、乙種は規模が小さい建物の場合のみ選任可能となっています。
乙種の資格でよいかどうかは、消防庁のホームページなどから確認できます。

地域にもよりますが、資格取得費用は5000〜8000円です。各地区の防災協会などの団体が講習を定期的に開催しています。わからない場合は管轄の消防署に問い合わせると良いでしょう。

参考:東京消防庁「防火管理者が必要な防火対象物と資格」

食品営業許可申請(HACCP・センサー/レバー式水栓の設置義務)

すべての飲食店で申請(保健所)が必要です。
店舗完成の10日ほど前までに行いましょう。

飲食業を経験された方ならご存じの方も多いと思いますが、保健所申請時に言われるのは厨房側、客席側の手洗い、シンクの槽の数、食器類を収納できる扉付きの収納、客先側と厨房との区切りなどです。

最近では食品衛生法の改正に伴い、営業施設の施設基準も改正され令和3年6月1日以降、飲食店を新規開業する場合手で蛇口を捻るタイプの水栓ではだめで、センサー式や足踏みペダル式、もしくはレバー式水栓をつけなければいけなくなりました。

チ 従業者の手指を洗浄消毒する装置を備えた流水式手洗い設備を必要な個数有すること。なお、水栓は洗浄後の手指の再汚染が防止できる構造であること。

引用元:厚生労働省「食品衛生法等の一部を改正する法律の政省令等に関する資料」https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000595368.pdf

わかりやすく言うと手を洗った後に蛇口を触るとまた汚染されてしまうので、触れなくていいセンサー式や足踏みペダル式をつけましょうという意味です。いろいろな費用がかかる中、センサー式水栓を導入できるお店は限られると思いますので妥協案で肘で操作できるロングレバー式水栓が一般的になると思われます。

開業前の保健所検査に水栓の種類・形状も加わることになります。

今回の法改正で、施設基準が各自治体が参酌基準としなければならなくなった為、ある程度全国で基準が統一化されていくことが予想されます。今までは各自治体の条例で定められており、施設基準もまちまちな所が多々ありました。主となる従業員用の手洗いや客席側の手洗いは自動水栓が必須となると思われますので、あとから予定外の出費がかさまないように、管轄の保健所へ事前に確認をしておくと良いでしょう。

※法改正前から営業をしているお店では、営業許可の有効期限満了日までは、今までの設備のままで営業出来ます。HACCPなどと合わせて開業前におさえておくと良いでしょう。

厚生労働省のyoutube動画
主な法改正
HACCPに沿った衛生管理の制度化
厚生労働省該当ページを見る
食品衛生法等の一部を改正する法律の政省令等に関する資料
該当資料を見る
水栓に関しては「食品衛生法等の一部を改正する法律の政省令等に関する資料」77Pに記載

個人事業の開業届

個人で開業する場合に必要となります。
期限は開業から1ヶ月以内です。

届け出先
管轄税務署
個人事業の開業届出・廃業届出等手続
個人事業の開業・廃業等届出書
該当資料を見る

防火管理者選任届

上述した防火管理者の資格を取得したら、選任届の提出も必要です。
営業開始前までに行いましょう。

参照:仙台市・防火・防災管理者選任(解任)届出書

参照:東京消防庁・防火・防災管理者選任(解任)届出について

防火対象設備使用開始届

建物(防火対象物)を新たに使用する、テナントが変わるといったタイミングで届出が必要です。
使用開始日の7日前までが期限となります。

参照:仙台市・防火対象物使用開始届出書

火を使用する設備等の設置届

ガスコンロなどの火を使用する設備を設置する場合は届出が必要です。
対象となる設備を設置する前に行いましょう。

参照:仙台市・炉・厨房設備・ボイラー給湯湯沸設備 等 設置(変更)届出書

参照:東京消防庁・④設備の設置・設備業届出

社会保険の加入手続き

法人として開業する場合は必要となります。個人事業主として開業する場合は任意です。
できるだけ速やかに所轄の年金事務所に手続きに行ってください。

労災保険の加入手続き

従業員を雇う場合は必要となります。
従業員を雇用した翌日から10日以内に手続きを行ってください。

雇用保険の加入手続き

労災保険と同じく、従業員を雇う場合は雇用日翌日から10日以内に手続きが必要です。
労災保険とは手続きする場所が異なりますので注意しましょう。

深夜酒類提供飲食店営業開始届出書

深夜0時以降も酒類の提供をする場合は届出が必要です。
営業開始の10日前までに行いましょう。

参照:警視庁・深夜酒類提供飲食店営業(様式一覧)

風俗営業許可申請

顧客に接待を行う場合は申請が必要となります。
営業開始の約2ヶ月前までに行ってください。

参照:宮城県警察・風俗営業許可申請等手続

次ページ➡飲食店開業前後の準備

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