飲食店の集客にグルメサイトを利用したい方に向けて、グルメサイトの選び方をご紹介する記事です。料金、プラン、予約ポイントといった観点から8つのグルメサイトを比較していきます。
「自分の店舗に合ったグルメサイトを選びたい」という方は必見です!
飲食店の集客に利用したいグルメサイト8選を比較!
まずは主なグルメサイトの違いを表にまとめました。それぞれのサイトの特徴については詳しく後述します。
グルメサイト | 月間利用者数 | 登録店舗数 | 主な利用者層 | 無料プランの 有無 | 有料プランの料金 (税抜き) | 口コミ機能の 有無 |
---|---|---|---|---|---|---|
食べログ | 約1億1,580人 | 約82万店 | 幅広い年代 | ¥10,000〜100,000 ※ネット予約は 従量課金制 | ||
ぐるなび | 約4,100万人 | 約50万店 | 30〜50代 | ¥10,000〜¥30,000 ※ネット予約は 従量課金制 | ||
ホットペッパーグルメ | 約5,200万人 | 10万店以上 | 20〜30代女性 | 要問い合わせ | ||
PayPayグルメ ※1 | - | 2万店以上 | ファミリー層 | 成果報酬制 | ||
Retty | 約4,800万人 | 約80万店 | 20〜40代 | 要問い合わせ | ||
ヒトサラ | 約2,000万人 | 2000万店以上 | 30代以上 | - | 要問い合わせ | - |
一休.comレストラン | - | 約8,000店 | 40代ハイクラス | 要問い合わせ (成果報酬制) | ||
トリップアドバイザー | 約4億6,000万人 (海外含む) | 約800万店 (ホテル等も含む) | 海外も含めて 幅広い年代 | 要問い合わせ |
※1.PayPayグルメの掲載申込はこちら
食べログ
価格.comの株式会社カカクコムが運営していて、月間利用者数でトップを誇ります。
ユーザーからの口コミ数が多く、ランキングと口コミから飲食店を探せるサイトとして有名です。
・月間利用者数No.1
・日本最大級のグルメサイト
・店名検索で上位表示しやすい
食べログのプラン
- 店舗ページの編集(メニュー、営業時間、写真など)
- クーポンの発行
- アクセスデータの閲覧(過去1ヶ月分)
ネット予約の導入自体は無料ですが、来店者の人数に応じて手数料が発生します。
手数料はランチ100円×来店人数、ディナー200円×来店人数です。
ネット予約を導入するとTポイントの発行が可能となります。
- アクセスアップ(検索結果の上位に表示、近隣店のページやトップページにバナー掲載)
- 表現力アップ(店舗ページ編集の自由度がアップ)
- サポートサービス(効果分析・トレンドレポートの受け取りなど)
他にも、上位プランだと食べログへのアクセスが多い「ゴールデンタイム」に優先的に検索結果に表示できるメリットもあり、効率的な集客が可能です。
食べログは、多くの利用者にアプローチできるのが最大のメリットです。
無料プランも充実していて、クーポンも発行できます。
デメリットとしては、ネット予約の手数料が他社と比べて割高な点が挙げられます。
参照:食べログ店舗会員のご案内、食べログ媒体資料2021.04-06
ぐるなび
グルメサイトの中でも老舗のぐるなび。
食べログのように口コミメインでなはなくお店側からの情報がメインです。
口コミ数は比較的少ないですが、独自の口コミ機能に加えトリップアドバイザーと連携することで、トリップアドバイザー上の口コミも表示できます。
・接待・宴会などのプランが豊富
・トリップアドバイザー、ミシュランガイド・デジタルと連携可能
・外国語(英語・韓国語・中国語・タイ語など7言語)にも対応
ぐるなびのプラン
- 店舗ページの掲載
無料プランができたのは2021年9月です。無料プランではクーポンの発行はできません。
無料プランでも予約ページは設置可能ですが、席だけ予約のみ対応で予約が入ると手数料がかかります。
またLINEアカウントやGoogleビジネスプロフィール(Google検索やGoogleマップに公式の情報を載せるためのもの)の作成代行も無料で行なっており、LINEやGoogle経由で予約が入ると手数料がかかります。
手数料は予約ページ経由でもLINE・Google経由でも同額で、ランチ40円×来店人数、ディナー200円×来店人数です。
- メディア露出(ディスプレイ広告)
- ネット予約クーポン
- 予約ポイントを使った集客
- コンサル(担当営業がサポート ※別途費用が必要)
有料会員はぐるなびPROを利用可能です。開業や仕入などのサポートも行なっており、手厚いサポートが受けられます。
月額30,000円のベーシックプランでは、無断キャンセル保険もついています。
ぐるなびは多言語対応でインバウンド対策もできるメリットがあります。トリップアドバイザーとの連携ができるのも大きな特徴です。
有料プランのサポートが手厚く、会員には経営ノウハウを掲載した雑誌なども提供しています。
トータルでサポートを受けたい店舗には向いているでしょう。
ネット予約機能の固定費は無料ですが、予約が入ると料金がかかるため、完全に無料で使いたい場合には機能が少ないと感じるかもしれません。
参照:ぐるなびPRO ぐるなび掲載のご案内、ぐるなび ビジネスモデル、ぐるなび 2022年3月期 第3四半期決算説明会資料(スクリプト付)
ホットペッパーグルメ
株式会社リクルートが運営するグルメサイトです。
ホットペッパービューティー、じゃらんなどの関連サービスがあり、会員数も多いのが特徴です。
無料のクーポンマガジン「ホットペッパー」のWeb版なので、クーポン目当てのユーザーも多いことが予想されます。
無料プランでもクーポンを掲載でき、ネット予約にも強いサイトです。
・ネット予約可能店件数No.1
・多くのクーポンを掲載可能
ホットペッパーグルメのプラン
- 基本情報、メニュー、コースの掲載
- クーポン掲載(最大3枚)
ネット予約の固定費は無料で、予約が入ると以下のポイント料金と利用料金が利用人数分かかります。
7:00〜14:59 の来店で、ポイント料10円、ネット予約利用料40円
15:00〜6:59の来店で、ポイント料50円、ネット予約利用料150円
また、予約台帳アプリ(レストランボード)やPOSレジアプリ(Airレジ)との連携も無料です。
- 検索結果の上位に表示
- クーポン掲載(3〜6枚)
- 本誌に掲載
- 業務サポートパック(※有料オプション、ホームページ作成、ネット広告配信など)
他にはメッセージ配信機能や顧客管理機能といった、ユーザーとのコミュニケーションに活かせる機能があります。
クーポンとネット予約に強いのがホットペッパーグルメのメリットです。
初回クーポンの発行などで新規顧客の獲得が期待でき、電話での予約対応の時間も削減できます。
20〜30代女性のユーザー層が多いため、ターゲットがまったく違う層(中高年の富裕層など)の場合はターゲットとなるユーザーが少ない可能性があり、注意が必要です。
PayPayグルメ
PayPayポイントがもらえる・使えるグルメ予約サイト「PayPayグルメ」
ヤフー株式会社が運営するグルメサイトです。
普段からPayPayやヤフーのサービスを利用しているユーザーを取り込みやすく、ファミリー層に人気です。
・月間利用者数約8,400万人のYahoo!ユーザーにアプローチ
・「LINEで予約」と連携可能
PayPayグルメのプラン
- ネット予約
- 台帳連携
- LINE公式アカウントとの連携
PayPayグルメのプランは成果報酬のみのワンプランです。
予約が入ると、以下の料金が利用人数分発生します。
席のみの予約の場合、ランチ50円、ディナー200円
コースの場合は時間にかかわらず料金の8%
ネット予約時にPayPayで事前決済ができるので、無断キャンセルの防止につながるメリットがあります。
他社と比べるとサポート体制はそこまで充実していませんが、ノウハウを既に持っていたり、PayPay経済圏にアプローチしたい場合は効果が期待できます。
Retty
Retty株式会社が運営しているグルメサイトです。
比較的新しいサイトですが、実名制SNSの機能でユーザー数を伸ばしています。
・SNS機能が特徴
・実名制なので口コミが荒れにくい
Rettyのプラン
- 店舗情報掲載(メニュー、写真など自由に編集可能)
- アクセス解析
無料プランでも店舗情報をホームページのように編集できます。
ネット予約機能はありません。
- 上位表示広告機能
- 広告キーワード設定機能
- ネット予約機能
- ニュース配信機能
- Googleマイビジネス連携
ネット予約機能は月額の固定価格でしたが、徐々に成果報酬制に移行しています。
飲食店の検索は、Google検索だけでなくGoogleマップからも行われていますので、Googleマイビジネスと連携できるのはRettyの強みです。
参考:Retty株式会社「お店会員のご案内」、 Retty株式会社 2022年9月期第1四半期決算説明会
ヒトサラ
株式会社USEN Mediaが運営するグルメサイトです。
お店のファンを作ることをコンセプトに料理人にフォーカスしているのが特徴で、ユーザーも料理人がわかるので安心して利用できます。
・料理人をプロのカメラマン・ライターが取材
・食べログ、Rettyやお店のSNSと連携可能
ヒトサラのプラン
- ハイクオリティなお店紹介ページ
- 食べログ、Rettyに写真やメニューを自動で連携
- 予約台帳と連携
プロのカメラマンが撮影した写真を自動連携で他のサービスにも掲載できるなど、お店の魅力を広めるための機能が充実しています。
利用者数は少ないですが、他サービスとの連携機能で多くのユーザーにアプローチできます。
食にこだわりのあるユーザーが利用していると予想できるため、個人で開業しているお店や、単価の高いお店に向いています。
参考:ヒトサラ「加盟店募集」
一休.comレストラン
高級ホテルの予約サイト「一休.com」のレストラン版です。
高級レストランをメインに掲載しているため、プランの申し込み時に審査があります。
・審査で選ばれた飲食店のみ掲載
一休.comレストランのプラン
- ネット即時予約
- 専任の営業担当がサポート
プランは成果報酬制となっています。
空席情報の編集や、時間を絞っての予約受付も可能です。
ターゲットがハイクラス層と絞られているので、ターゲットが合致している場合はオススメです。
トリップアドバイザー
アメリカ発祥、世界最大規模の旅行サイトです。
ホテル等の掲載がメインですが観光施設やレストランも掲載できます。
インバウンド、特に英語圏の国に強いといえます。
・インバウンドに強い
・世界49 の国と地域、28 言語でサービス提供
トリップアドバイザーのプラン
- 店舗情報の掲載、管理
- 口コミへの返信
- パフォーマンスのデータが見れる
口コミへの返信機能で、ユーザーとのコミュニケーションが可能です。
【トリップアドバイザー・プレミアム】
・掲載ページのカスタマイズ
・お気に入りの口コミの固定
・アクセス解析
【セルフサービス広告】
・広告掲載枠の利用
・見込みの高い顧客への広告表示
※予算に合わせて調整できる
必要なものだけ課金できるシステムです。
上記2つのプランは飲食店向けのもので、他に「インスタント・ブッキング」を契約すればネット予約も可能となります。
観光地にあるお店や、海外からの旅行客をターゲットにしているお店は掲載しておくと効果を期待できます。
参考:トリップアドバイザー 施設管理者様ページ、「トリップアドバイザーについて」
グルメサイトの予約ポイント
ユーザーは予約時にもらえる「予約ポイント」を基準にグルメサイトを選ぶこともあるため、各グルメサイトでどのポイントが貯まるのかという点にも注目してみましょう。
グルメサイトでユーザーが使える予約ポイントを比較
グルメサイト | 予約ポイント | 想定されるユーザー |
---|---|---|
食べログ | Tポイント | Tカード Tマネーユーザー |
ぐるなび | ぐるなびポイント 楽天ポイント ※1 | 楽天Pay 楽天モバイル 楽天カードユーザー |
ホットペッパー グルメ | リクルートポイント Pontaポイント dポイント | ホットペッパービューティーユーザー じゃらんユーザー リクルートカードユーザー au・au PAY・au PAYカードユーザー docomo・d払い・dカードユーザー |
PayPayグルメ | PayPayポイント | PayPay・PayPayカードユーザー ソフトバンク・ワイモバイルユーザー LINEユーザー |
Retty | PayPayポイント | PayPay・PayPayカードユーザー ソフトバンク・ワイモバイルユーザー LINEユーザー |
ヒトサラ | ヒトサラポイント dポイント※2 | docomo・d払い・dカードユーザー |
一休.com レストラン | 一休ポイント PayPayポイント※3 | PayPay・PayPayカードユーザー ソフトバンク・ワイモバイルユーザー LINEユーザー |
トリップ アドバイザー | - | - |
※2.(dポイントは2021年12月〜)
※3.(PayPayポイントは2022年3月31日〜)
各グルメサイト独自のポイントに加えて、汎用性の高いポイントサービスと連携しているところが多いです。
ヒトサラ、一休.comレストランはこれまで独自のポイントしか扱っていませんでしたが、dポイント、PayPayポイントをそれぞれ採用し、利便性が高くなりました。
トリップアドバイザーは口コミがメインのサイトなので、予約ポイントは特にありません。
口コミや写真、記事作成などでトリップコレクティブポイント(金銭的な価値はありません)が付与されます。
おすすめはPay Pay経済圏と楽天経済圏
PayPay経済圏と楽天経済圏内のグルメサイトであれば、各経済圏内にいるユーザーにとっての利便性が高く、多くのユーザーを取り込める可能性が高くなるのでおすすめです。
経済圏として有名なのは楽天経済圏ですが、PayPay経済圏も勢いがあります。
PayPayを利用可能な店舗が多いことに加え、2022年4月1日からはヤフーのサービス利用時に付与されていたTポイントも順次PayPayポイントに置き換わり、存在感が増しているのです。
「〇〇経済圏」を利用しているユーザーは、なるべく経済圏内で使えるポイントを利用したいという心理が働くので、予約ポイントを基準にグルメサイトを選ぶ可能性が高いです。
人口の多いPayPay経済圏や楽天経済圏に属しているグルメサイトなら、多くのユーザーの目に触れるチャンスがあるといえるでしょう。
コロナ明け対策をするなら?
コロナ感染症対策で外出自粛をする方も多いですが、飲食店としてはコロナ明けの対策を今から打っておく必要があるでしょう。
au コマース&ライフが2021年8月に行った調査によると、コロナ明けにやりたいこと1位は旅行(国内・海外)、2位は外食、3位は舞台鑑賞・映画鑑賞という結果が出ています。
自粛期間が終わったタイミングで旅行や外食に行く方は多いと予想できます。
コロナ明けのリバウンドを取り込むため、都道府県内での外食に使えるGo To Eatキャンペーンの動向なども確認しておくことをオススメします。
また今後外国人観光客が戻ったときの対策として、インバウンドに強いグルメサイトへの登録も効果が期待できます。
インバウンドを狙えるおすすめグルメサイト
インバウンドに強いグルメサイトはトリップアドバイザーです。
国内外の約5億人ものユーザーが利用、28の言語に対応しているため、海外からの旅行客を取り込みたい場合は効果的といえます。
ぐるなびも多言語対応しておりアジアの言語には強いですが、欧米の観光客も想定している場合はトリップアドバイザーの方がよいでしょう。
ターゲットに合わせて使い分けることも検討しましょう。
政府の情報もチェックしておきましょう
2022年4月25日時点で、各自治体で続々とGo To Eatキャンペーンが再開されています。
店舗のある自治体の、Go To EatキャンペーンのWebサイトを確認しておきましょう。また、Go To Eat キャンペーン終了後も何らかの経済対策があるかもしれませんのでチェックしておきましょう。
グルメサイトにおける掲載ルールや条件は、農林水産省 Go To Eatキャンペーン Webサイト「オンライン飲食予約事業者へ登録希望の店舗の皆さまへ」のページで確認できます。
参考:農林水産省 Go To Eat キャンペーン Webサイト、農林水産省 「Go To Eatキャンペーン事業」について
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